足を速くするために「あえてやめた」3つのこと。短縮、削減、絞り込みでスピードアップ!
- 森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
- 9 時間前
- 読了時間: 8分
こんにちは!陸上競技やスポーツに励む皆さん、そして「もっと足を速くしたい!」と願う全ての皆さん。
「足を速くする」というのは、アスリートにとって永遠のテーマですよね。コンマ数秒の世界を争う陸上競技はもちろん、サッカー、野球、バスケットボールなど、多くのスポーツにおいて、走力は強力な武器になります。
「もっと速くなるために、もっと練習しなきゃ!」
「もっと筋トレをして、パワーをつけなきゃ!」
そう思って、毎日必死にトレーニングに励んでいる方も多いのではないでしょうか?かつての私もそうでした。「量こそ正義」「努力は裏切らない」と信じ、とにかく自分を追い込み続けていました。
しかし、ある時を境に、私の走りは伸び悩みました。いくら練習してもタイムが上がらない、それどころか体が重く、怪我も増えていく……。そんな絶望的な状況の中で、私は一大決心をしました。
それは、「練習を増やす」のではなく、「練習を減らす」、つまり「やめる」ことでした。
結果として、この決断は大正解でした。自分にとって本当に必要なものだけを見極め、それ以外を「手放す」ことで、私の走りは劇的に変わり、自己ベストを更新することができたのです。
今回は、私が足を速くするために「あえてやめてよかった」と感じている3つのことについて、その理由と具体的な効果を詳しくご紹介します。今、伸び悩んでいる皆さんのヒントになれば幸いです。
1. 練習量を短くした(「量」から「質」への転換)
まず最初にやめたのは、**「長時間、ダラダラと練習すること」**です。
なぜやめたのか:疲労の蓄積と集中力の低下
以前の私は、練習場に一番に乗り込み、最後まで残って練習していることに満足感を得ていました。「これだけやったんだから速くなるはずだ」という、一種の自己満足です。
しかし、冷静に振り返ってみると、その中身は伴っていませんでした。
• 後半は疲労でフォームが崩れ、ただ走っているだけ。
• 一本一本の走りに集中できず、ただ本数をこなすことが目的になっている。
• 常に疲労が溜まっており、本来の力を発揮できる状態で練習に臨めていない。
これでは、いくら練習しても効果は薄く、むしろ悪いフォームを体に染み込ませたり、怪我のリスクを高めたりするだけでした。
やめてどうなったか:一本一本への集中と回復の促進
練習時間を短縮し、本数を減らす代わりに、**「一本一本の質を極限まで高める」**ことに集中しました。
• 集中力の向上: 「今日は3本しか走らない」と決めれば、その3本に全てのエネルギーを注ぐことができます。スタートからフィニッシュまで、フォーム、接地、腕振り、全てにおいて高い意識を持って走ることができるようになりました。
• 悪い癖の解消: 疲れてフォームが崩れる前に練習を終えるため、良いフォームのイメージを保ったままトレーニングを完了できます。
• 疲労の回復: 練習量が減ったことで、体への負担が激減しました。次の練習日には体がフレッシュな状態に戻っているため、常に質の高いトレーニングができるという好循環が生まれました。
具体的なアドバイス
練習量を減らすのは勇気がいります。しかし、「ただ走る」のではなく、「何のためにその一本を走るのか」を明確にすることが重要です。
• 目標設定: 「今日はピッチを意識する」「今日はストライドを広げる」など、練習ごとに具体的なテーマを設けましょう。
• 時間を区切る: 全体の練習時間を決めるのも効果的です。ダラダラと続けるのを防げます。
• 「もっと走りたい」ところでやめる: これが意外と重要です。体力が残っている状態で終えることで、次の練習へのモチベーションも維持できます。
2. 肥大目的の筋トレをやめた(「走るための体」を作る)
次にやめたのは、**「筋肉を大きくすることを目的とした、重いウエイトトレーニング」**です。
なぜやめたのか:体重増加と動きの硬化
「足を速くするには、パワーが必要。パワーをつけるには、筋トレだ!」
そう短絡的に考え、スクワットやベンチプレスなどで、どんどん重量を追い求めていました。結果、筋肉はつき、体は大きくなりました。
しかし、タイムは比例して伸びませんでした。
• 体重の増加: 筋肉がついたことで体重が増え、それを動かすためにより多くのエネルギーが必要になりました。
• 動きの硬化: 重いものを持ち上げるトレーニングばかりしていたため、筋肉が硬くなり、走る時のしなやかな動きが失われてしまいました。
• 走る動作との乖離: ウエイトトレーニングの動作は、走る動作とは異なります。鍛えた筋肉を、実際の走りにうまく繋げることができていませんでした。
やめてどうなったか:体が軽くなり、動きがスムーズに
重いウエイトトレーニングをきっぱりとやめ、**「走る動作に直結する補強トレーニング」**に切り替えました。
• 体が軽くなった: 余分な筋肉(走りに必要のない筋肉)が落ち、体重が適正になりました。これにより、一歩一歩の推進力が効率よく伝わるようになりました。
• 動きがスムーズに: 自重トレーニングや、動きの中で負荷をかけるトレーニングにシフトしたことで、筋肉の柔軟性が戻り、可動域が広がりました。
• バネのような走りに: プライオメトリクス(ジャンプトレーニング)などを取り入れ、地面からの反発をうまく利用できる、バネのような走りができるようになりました。
具体的なアドバイス
筋トレを完全にやめるわけではありません。**「何のための筋トレか」**を考え直すことが大切です。短距離選手にとって必要なのは、ボディビルダーのような筋肉ではなく、チーターのような、しなやかで爆発的なパワーを生み出す筋肉です。
• 自重トレーニング: 腕立て伏せ、懸垂、ランジなど、自分の体重を利用したトレーニングで、体幹と全身の連動性を鍛えます。
• 体幹トレーニング: プランクやドローインなどで、走る時の姿勢を安定させ、パワーのロスを防ぎます。
• プライオメトリクス: バウンディング、ハードルジャンプなどで、地面からの反発力を瞬時に伝える能力を鍛えます。
3. トレーニング種目を絞った(選択と集中)
最後にやめたのは、**「あれもこれもと、色々なトレーニングに手を出すこと」**です。
なぜやめたのか:中途半端な取り組みと効果の分散
インターネットや雑誌には、無数の「足を速くするトレーニング法」が紹介されています。以前の私は、それらを見ては「これも良さそう」「あれもやってみよう」と、次から次へと新しいトレーニングを取り入れていました。
しかし、これではどれも中途半端になってしまいます。
• 習得不足: 新しいトレーニングは、正しいフォームで継続して行わなければ効果が出ません。しかし、種目が多すぎると、一つ一つを習得する時間が足りません。
• 効果の分散: 色々な刺激を体に与えすぎると、体がどの刺激に適応すれば良いのか分からず、結果としてどの効果も十分に得られなくなります。
• 自分の課題が不明確: 「とりあえず色々やっている」状態で、自分の本当の弱点が何なのか、どのトレーニングが自分に合っているのかを見極めることができていませんでした。
やめてどうなったか:自分に必要なものに集中し、効果を実感
トレーニング種目を極限まで絞り込み、**「自分にとって最も効果があると感じるもの」**だけに集中しました。
• 技術の向上: 種目を絞ったことで、一つ一つのトレーニングに深く向き合う時間ができました。正しいフォームを追求し、トレーニングの質を極限まで高めることができました。
• 効果の最大化: 同じトレーニングを継続して行うことで、体はその刺激に適応し、確実な効果が現れるようになりました。
• 自分の体を知る: 「このトレーニングをやると、こういう感覚になる」というように、自分の体との対話ができるようになりました。これにより、その日の調子に合わせた微調整も可能になりました。
具体的なアドバイス
「何をやるか」を決める前に、**「自分の課題は何か」**を知ることが先決です。
• 自分の走りを分析する: ビデオで撮影したり、コーチや仲間に見てもらったりして、自分の走りの特徴と弱点(スタートが遅い、中盤でピッチが落ちる、後半に失速するなど)を把握します。
• 課題解決のための種目を選ぶ: スタートが課題ならSD(スタートダッシュ)、ピッチが課題ならハイスピードドリルなど、自分の課題解決に直結するトレーニングを**数種類(3〜5種類程度)**だけ選びます。
• 信じて継続する: 選んだトレーニングを、少なくとも数ヶ月は継続して行い、効果を見極めましょう。
まとめ:練習は量より質。自分に合わないものを手放す勇気を。
いかがでしたでしょうか?
私が足を速くするためにやめてよかったこと、それは**「練習短縮」「筋トレ見直し」「種目絞り込み」**の3つでした。
これらに共通しているのは、**「量より質」を重視し、「自分にとって本当に必要なものだけを見極める」**ということです。
「練習を減らす」ことや「新しいことをやめる」ことは、勇気がいります。「みんながやっているから」「これをやらないと不安だから」という理由で続けているトレーニングはありませんか?
もし、今あなたが伸び悩んでいるなら、一度立ち止まって、自分のトレーニングを「引き算」の視点で見直してみてください。
自分に合わないもの、惰性で続けているものを手放した時、その空いたスペースに、新しい成長へのヒントが舞い込んでくるはずです。
皆さんが、自分だけの「最幸の練習法」を見つけ、自己ベストを更新できることを心から応援しています!
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