「19試合連続ホールド」が教えてくれること。西武ウィンゲンターの新記録から考える「本当に強い選手」とは?

2026年8月11日、プロ野球で新しい記録が生まれました。
埼玉西武ライオンズのウィンゲンター投手が、北海道日本ハムファイターズ戦で19試合連続ホールドを達成。
これまでのプロ野球記録だった18試合連続ホールドを更新し、NPB新記録を樹立しました。
この日の試合、西武は1-0とリード。
その8回裏にマウンドへ上がったウィンゲンター投手は、先頭打者を155km/hのストレートで空振り三振に仕留めるなど、無失点で相手打線を抑えました。
そして、チームのリードを守って次の投手へ。
これで19試合連続ホールド。
まさにプロ野球の歴史に残る記録です。
しかし、このニュースを「すごい記録が出ました」で終わらせてしまうのは、少しもったいないかもしれません。
なぜなら、この記録には、スポーツで成長するための重要なヒントが隠されているからです。
今回はMORIトレの視点から、ウィンゲンター投手の新記録について考えてみます。
■「19試合連続」がなぜ凄いのか?
まず考えてみたいのが、
なぜ「19試合連続」がそんなに凄いのか?
ということです。
プロ野球選手であれば、一度素晴らしい投球をすることはあります。
速い球を投げる。
三振を取る。
ピンチを抑える。
完璧な投球をする。
しかし、スポーツで難しいのは、
「一度できることを、何度も繰り返すこと」
です。
今日できた。
次の日もできた。
その次の日もできた。
さらにその次もできた。
これを19試合続ける。
ここに大きな難しさがあります。
■スポーツでは「最高記録」より「再現性」が重要
例えば、50m走を考えてみましょう。
ある選手が、
1回目 7秒50
2回目 8秒10
3回目 8秒30
だったとします。
一方で別の選手が、
1回目 7秒70
2回目 7秒72
3回目 7秒68
だったとします。
もちろん、単純にタイムだけで選手の能力を決めることはできません。
しかし、後者には、
「自分の能力を安定して発揮できる」
という強さがあります。
スポーツでは、これが非常に重要です。
最高の能力を一度発揮すること。
そして、自分の能力を何度も再現すること。
この2つは同じではありません。
■ウィンゲンター投手の凄さは「19回成功した」ことだけではない
ウィンゲンター投手の19試合連続ホールドを考えるとき、単純に「19回抑えた」と考えるだけでは、本当の凄さが見えてきません。
リリーフ投手は、毎試合同じ状況で登板するわけではありません。
点差も違う。
相手打者も違う。
球場も違う。
疲労状態も違う。
その日のコンディションも違います。
それでも必要な場面で登板し、チームのリードを守る。
今回も1-0という緊張感のある状況でマウンドに上がり、155km/hのストレートで先頭打者を三振に仕留めました。
つまり、
「毎回同じ条件ではないのに、結果を出し続ける」
ことが、この記録の大きな価値なのです。
■子どものスポーツでも同じことが起きている
これはプロ野球だけの話ではありません。
小学生のかけっこでも同じです。
例えば、
「今日は速かった!」
ということがあります。
でも、次の日になると遅くなる。
大会では緊張して走れない。
疲れているとうまく走れない。
スタートで失敗すると、その後も崩れてしまう。
こうしたことは珍しくありません。
だからMORIトレでは、
「一番速かった走り」だけを見るのではなく、「安定して良い動きができるか」
という視点も大切だと考えています。
■「速い子」と「速さを出し続けられる子」は違う
例えば、走るのが速い子。
一見すると、
「足が速いから速い」
と思ってしまいます。
もちろん身体能力は関係します。
しかし、それだけではありません。
スタートの姿勢。
腕の動き。
足を接地する位置。
身体のバランス。
力の入れ方。
リズム。
視線。
そして、余計な力が入っていないか。
こうした要素が組み合わさっています。
さらに重要なのが、
「それを何度も再現できるか」
です。
■「頑張る」だけでは再現性は上がらない
子どもがスポーツをしていると、
「もっと頑張ろう!」
「もっと力を出そう!」
と言いたくなることがあります。
しかし、実はこれが逆効果になる場合もあります。
例えば短距離走。
「もっと速く!」
と言われて、身体全体に力が入ってしまう。
腕を強く振ろうとする。
足を強く地面に叩きつける。
すると、身体がスムーズに動かなくなることがあります。
スポーツでは、
力を出すことと、力を抜くことの両方が重要
です。
必要なところには力を使い、必要のないところでは余計な力を使わない。
このバランスがパフォーマンスにつながります。
■プロ選手から学ぶ「準備」の重要性
19試合連続ホールドという記録を考えるとき、試合中の投球だけに注目してはいけません。
試合に入る前の準備も重要です。
身体を整える。
コンディションを確認する。
必要な練習をする。
疲労を管理する。
休む。
食事をする。
睡眠を取る。
そして試合で力を発揮する。
つまり、
「試合で頑張ること」だけがスポーツではありません。
試合で力を発揮するための準備も、スポーツの一部です。
■「休むこと」もトレーニング
これは子どもたちにも非常に大切なことです。
スポーツが上手くなりたい。
速く走りたい。
試合に勝ちたい。
そう思うほど、
「たくさん練習しなければ!」
と考えてしまいます。
もちろん練習は必要です。
しかし、身体は練習している時間だけ成長するわけではありません。
休息も必要です。
睡眠も必要です。
遊ぶ時間も必要です。
身体だけではなく、頭や心を休ませることも大切です。
頑張ることと休むこと。
この両方が成長につながります。
■「失敗しない選手」が強いわけではない
もう一つ、今回の記録から考えたいことがあります。
それは、
「強い選手=失敗しない選手」ではない
ということです。
プロ野球選手でも打たれることがあります。
エラーすることもあります。
調子が悪い日もあります。
それでも、次のプレーに切り替える。
次の試合に向けて準備する。
必要なことを修正する。
そしてまた挑戦する。
これがスポーツ選手としての強さです。
■子どもの成長も「毎日100点」でなくていい
子どもたちにも同じことが言えます。
昨日より速く走れた。
今日はうまくできなかった。
でも、次の日にまた挑戦する。
この繰り返しが大切です。
毎日100点である必要はありません。
80点の日もある。
60点の日もある。
30点の日もある。
それでも、
「またやってみよう」
と思えること。
それが長い目で見た成長につながります。
■「記録を作る」のは一日ではない
19試合連続ホールドという記録も、8月11日の1試合だけで突然生まれたものではありません。
1試合目。
2試合目。
3試合目。
……
18試合目。
そして19試合目。
一つ一つの結果が積み重なって、最終的に「19」という数字になりました。
これはスポーツの成長にもそのまま当てはまります。
50m走で0.1秒速くなる。
ボールを少し遠くまで投げられる。
ドリブルが少し上手くなる。
ジャンプが少し高くなる。
昨日できなかった動きができるようになる。
一つ一つは小さな変化です。
でも、それが積み重なったとき、大きな成長になります。
■MORIトレが大切にしている「小さな成長」
MORIトレでは、
「完璧にできなければダメ」
という考え方ではなく、
「まずやってみる」
ことを大切にしています。
失敗してもいい。
バランスを崩してもいい。
思ったように動けなくてもいい。
そこから、
「どうすればもっと上手くなる?」
を考えていく。
子ども自身が自分の身体を動かしながら、少しずつ感覚を身につけていく。
その経験が、将来のスポーツにつながっていくと考えています。
■ウィンゲンター投手の記録を「子どもの成長」に置き換えると?
今回のニュースを子どもたちに置き換えてみましょう。
ウィンゲンター投手は、
「19試合連続で結果を出した」
という記録を作りました。
では、子どもたちはどうでしょうか?
毎日少しずつ練習する。
昨日より1回多く挑戦する。
昨日できなかったことにもう一度挑戦する。
転んでも立ち上がる。
失敗しても笑ってもう一回やってみる。
これも立派な「継続」です。
数字になる記録だけが成長ではありません。
■本当に強い選手とは?
MORIトレが考える「本当に強い選手」は、
一番速い選手だけではありません。
一番遠くへ投げられる選手だけでもありません。
一番強い選手だけでもありません。
自分の身体を理解して、
必要なときに力を出し、
必要のないときには力を抜き、
失敗したら修正し、
また挑戦できる選手。
そして、
自分の力を何度も再現できる選手。
そんな選手が、長くスポーツを続けながら成長していくのではないでしょうか。
■19試合連続ホールドの次は?
8月11日の記録によって、ウィンゲンター投手はNPB最多となる19試合連続ホールドを達成しました。
当然、ここからは、
「20試合連続はあるのか?」
という期待も高まります。
記録を更新した瞬間に、また新しい目標が生まれる。
これもスポーツの面白さです。
一つの目標を達成したら終わりではありません。
次の目標が生まれる。
そして、また挑戦する。
この繰り返しが選手を成長させていきます。
■まとめ|記録の裏側にある「積み重ね」に注目したい
2026年8月11日、埼玉西武ライオンズのウィンゲンター投手が19試合連続ホールドを達成し、NPB新記録を打ち立てました。
このニュースを見て、
「19試合連続は凄い!」
と思うだけでも十分です。
しかし、もう一歩深く考えてみると、
「なぜ19試合も続けられたのか?」
という疑問が出てきます。
そこには、
・技術
・身体能力
・コンディショニング
・準備
・判断力
・集中力
・継続力
・失敗からの修正
など、さまざまな要素が関係しています。
そしてこれは、プロ野球選手だけの話ではありません。
小学生のかけっこも。
少年野球も。
サッカーも。
バスケットボールも。
陸上競技も。
すべて同じです。
一度だけできることを、何度もできるようにする。
そして、
できなかったことを、少しずつできるようにする。
その小さな積み重ねが、いつか大きな記録になります。
19試合連続ホールドという数字の裏側には、そんな「積み重ね」の凄さがあります。
MORIトレでは、子どもたちにも、
「昨日よりちょっとできた」
という小さな変化を大切にしてほしいと思っています。
記録は突然生まれるものではありません。
毎日の小さな一歩が、いつか大きな記録になる。
スポーツの面白さは、そこにもあるのではないでしょうか。




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