top of page

足を速くするためには「余計なことをしない」ことが一番|情報過多がスピードを落とす理由

  • 執筆者の写真: 森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
    森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
  • 7月10日
  • 読了時間: 4分

足を速くするためには「余計なことをしない」ことが一番|情報過多がスピードを落とす理由


■ はじめに


「どうすれば足が速くなるのか?」

その答えを求めて、インターネットやSNS、YouTube、書籍など、あらゆる情報を探している方は多いと思います。


しかし、情報を集めれば集めるほど、逆に「どれを信じたらいいのかわからない」「動きがごちゃごちゃして、速くなれない」と悩む人が増えているのも事実です。


足を速くしたいなら、大切なのは「余計なことをしないこと」。

本当に必要なことは、実はごく限られているのです。


この記事では、「なぜ余計な情報や練習がスピードを下げるのか」「どうすれば必要なことだけに集中できるのか」について、具体的に解説していきます。


■ 情報を入れすぎると“動き”がバラバラになる


足が速くなるための理論や練習方法は、無数に存在します。

• 腕の振りを大きくする

• つま先接地を意識する

• 地面を押す感覚を強く

• 骨盤を前に出す

• 体幹を意識する

• 前傾姿勢を保つ

• ハムストリングを使う

• 踵をお尻に近づける

• 接地時間を短くする

• ストライドを伸ばす…


どれも正しそうに見える言葉ですが、これらをすべて意識しながら走ることは不可能です。


むしろ、「あれもこれもやろう」とすると、動きがバラバラになり、自然な走りが失われてしまいます。頭が混乱し、体がうまく動かない。結果、タイムが伸び悩むのです。


■ 本当に速い人は「シンプル」に走っている


速く走れる人ほど、「考えすぎていない」ものです。


フォームに無駄がなく、リズムが一定で、体の連動がスムーズ。これは、正しい技術が“無意識に”できている状態です。


逆に遅い人ほど、「腕はこうかな?」「足はこうかな?」「体幹は…」と走りながら考えてしまい、動きがギクシャクします。


つまり、「情報の多さ=速さ」ではなく、

「必要なことだけに集中できる人=速くなれる人」なのです。


■ 練習も「多ければいい」ではない


例えば、1週間でこんな練習スケジュールを立てたとします。

• 月:もも上げ

• 火:体幹トレーニング

• 水:ハムストリング強化

• 木:フォーム修正

• 金:ピッチ走

• 土:ストライド走

• 日:全力ダッシュ+動画チェック


一見ストイックに見えますが、毎日違うことをしていると、体に「何が効いているのか」が定着しません。フォームも意識もバラつき、土台が育たないのです。


実は「これだけやればOK」という練習を、1日5分でもいいから毎日繰り返す方が、圧倒的に効果的です。スピード向上に必要なのは「引き算の思考」なのです。


■ 情報も練習も「選ぶ力」が必要


現代は情報があふれている時代です。

だからこそ、何をやるかよりも、「何をやらないか」を決めることがとても重要です。


では、どうやって選ぶのか?


ポイントは3つです。


① 自分の走りの課題を把握する


「腕ふりが小さい」「接地が遅い」「バタバタしている」など、自分の走りのクセをまず知る。


② 目的を明確にする


「スタートを速くしたい」「後半の減速を減らしたい」など、目標を明確にする。


③ その目的に合う方法だけを選ぶ


たとえば「ピッチが遅い」が課題なら、「もも上げドリル」だけに1週間集中する、というように一点集中で取り組む。


これだけで、効果の出方が変わってきます。


■ 頭ではなく「体で理解する」時間を増やす


理論を知ることは大切です。ですが、理論はあくまで“補助”。

走ることは体で覚えるものです。


動画ばかり見て、情報だけが増えていくと、頭でっかちになってしまいます。

大切なのは、「知る → 動く →感じる →直す」という体の感覚のループ。


このループを作るためには、「余計なことを考えすぎない」「無駄に情報を取りすぎない」ことが前提になります。


■ まとめ|速くなりたいなら、まずは“1つ”に絞る


足を速くしたい。

そのために努力すること、知識を得ようとすることは素晴らしいことです。


でも、努力と情報は「多ければいい」というものではありません。


むしろ、余計なものを減らして、“今の自分に本当に必要な1つ”に集中することが、スピードアップへの最短ルートです。


最後に伝えたいこと


足が遅いのは、努力が足りないからじゃない。

速くならないのは、努力の方向が“多すぎる”からかもしれない。


あなたに必要なのは、「10の理論」ではなく、「1つの行動」です。

今やるべきことを、シンプルに、毎日繰り返してみましょう。

それだけで、走りはきっと変わります。


最新記事

すべて表示
「“怪物高校生” 藤木勇我 — “井上尚弥の再来”と呼ばれる男の強さの秘密と、プロへの期待」

日本ボクシング界にまた、新たな怪物が現れた。17歳にして国内最高峰大会を制し、無敗を誇る高校生ボクサー、藤木勇我。 その圧倒的な強さとポテンシャルが、すでに“井上尚弥の再来”と呼ばれている理由とは──。 今回は、藤木の現在地と未来への可能性、その強さの秘密を徹底分析する。

 
 
 
「江戸走りで足は速くなる?50m・100mから野球・サッカー・ラグビーまで使える“脱力走法”を徹底解説!」

「江戸走りで足は速くなるのか?」 これはここ数年、陸上競技や球技スポーツで注目が高まっているテーマです。江戸時代の飛脚が長距離を高速で走り続けたという走法ですが、その本質は「脱力」「軸の安定」「骨盤の効率的な動き」。これは現代のスプリント理論や球技の動きとも非常に近いものがあり

 
 
 
投手に本当に必要なのは球速ではなく「タイミング操作」|打者の予測を崩す投球とは

野球の世界では「球が速い投手=すごい」というイメージが根強く残っています。 確かに速球は魅力的で、観客の目を引き、投手自身の武器にもなります。しかし、実際にバッターを抑え続けられる投手は、必ずしも最速を誇る投手ばかりではありません。むしろ、打者が最も嫌がるのは “タイミングを外

 
 
 

コメント


© 2023 by Nicola Rider.
Proudly created with Wix.com

 

bottom of page