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足を速くするには、つま先重心とかかと重心どっちが速い?徹底比較

  • 執筆者の写真: 森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
    森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
  • 3月12日
  • 読了時間: 4分

「足を速くするには、つま先重心とかかと重心のどちらが良いのか?」これは短距離走やスポーツをする上で、多くの人が気になるテーマです。一般的に「つま先重心の方が速い」と言われることが多いですが、本当にそうなのでしょうか?今回は、重心の違いが走りに与える影響をさまざまな角度から分析し、どちらが速いのかを徹底比較します。


1. つま先重心とかかと重心の基本的な違い


まず、それぞれの重心の違いを明確にしておきましょう。


つま先重心


• 重心の位置:足の前方(母指球付近)に重心がかかる

• 姿勢:前傾姿勢になりやすい

• 接地時間:短くなりやすい

• 筋肉の使い方:ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)や大腿四頭筋を多く使う

• スピード特性:瞬発的な加速に向いている


かかと重心


• 重心の位置:足の後方(かかと寄り)に重心がかかる

• 姿勢:上半身が直立またはやや後傾しやすい

• 接地時間:長くなりやすい

• 筋肉の使い方:ハムストリングスや臀筋(お尻の筋肉)を多く使う

• スピード特性:安定した走りや長距離に向いている


では、これらの違いが具体的にどのように走りのスピードに影響するのかを、次のセクションで詳しく見ていきましょう。


2. スタートダッシュにおける比較


つま先重心の影響


短距離走において、スタートダッシュは非常に重要です。つま先重心の場合、重心が前方にあるため、前に倒れ込む力を利用して素早く加速できます。また、つま先寄りで地面を蹴ることで、爆発的なパワーを発揮しやすくなります。


メリット

• 素早く前傾姿勢になり、加速しやすい

• 接地時間が短いため、テンポ良くピッチを刻める


デメリット

• ふくらはぎに負担がかかりやすく、疲労が早い


かかと重心の影響


一方、かかと重心だと、重心が後ろにあるため前への推進力が生まれにくく、スタートの出遅れにつながりやすいです。また、接地時間が長くなりやすいため、素早い加速が難しくなります。


メリット

• 安定した姿勢を維持しやすい

• 無駄な力みが少ない


デメリット

• 爆発的な加速がしにくい

• 出遅れる可能性が高い


→ 結論:スタートダッシュでは「つま先重心」の方が有利!


3. トップスピードにおける比較


つま先重心の影響


短距離走でトップスピードに達するには、ピッチ(足の回転数)とストライド(歩幅)を最大化することが重要です。つま先重心の場合、接地時間が短く、高いピッチを維持しやすいため、スピードを維持しやすいです。


メリット

• 接地時間が短く、テンポの速い走りが可能

• 体が前傾しやすく、推進力を生みやすい


デメリット

• ストライドが短くなりがち

• ふくらはぎへの負担が大きい


かかと重心の影響


かかと重心の場合、地面を押す力が分散しやすく、一歩一歩の推進力が弱まりやすいです。ただし、ストライドを広げやすいというメリットもあります。


メリット

• 大きなストライドを取りやすい

• 長距離では効率的な走りになる


デメリット

• 接地時間が長く、ピッチが落ちやすい

• 最高速度の維持が難しい


→ 結論:トップスピード維持でも「つま先重心」の方が有利!


4. 持久力と疲労の観点からの比較


短距離では「速さ」が最優先ですが、長距離を走る場合は「疲労の蓄積」も考慮する必要があります。


つま先重心の場合


• ふくらはぎの負担が大きく、疲労しやすい

• 無駄な筋力を使うと後半に失速する


かかと重心の場合


• ハムストリングスや臀筋を活用でき、持久力を維持しやすい

• 疲労しにくく、安定した走りが可能


→ 結論:持久力を重視するなら「かかと重心」が有利!


5. スポーツごとの適性


実際のスポーツシーンでは、どの重心が適しているのかを見てみましょう。


短距離走(100m・200m)


→ つま先重心が有利!

スピードを最大化するには、つま先重心の方が適しています。


中距離・長距離走(800m以上)


→ かかと重心が有利!

持久力を維持しながら走るためには、かかと寄りの安定した走り方が適しています。


サッカーやバスケットボール


→ 状況による!

• 短い距離を爆発的に走るときは「つま先重心」

• 長時間走り続けるときは「かかと重心」


6. 結論:短距離ではつま先重心が圧倒的に有利!


• スタートダッシュ → つま先重心

• トップスピード維持 → つま先重心

• 持久力を考慮 → かかと重心

• スポーツごとの適性 → 競技によって使い分け


短距離走(50m・100m)では、つま先重心の方が圧倒的に速いですが、持久力が求められる場面ではかかと重心が有利になることもあります。つまり、競技や目的に応じて重心の使い分けをすることが重要です。


あなたが目指す「速さ」に応じて、最適な重心を選んでみてください!


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