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ラグビーで走りが速くなって良くなるプレーについて。そのために必要なトレーニングとは

  • 執筆者の写真: 森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
    森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
  • 4月9日
  • 読了時間: 5分

ラグビーはパワー、スキル、戦術だけでなく「走力」も非常に重要なスポーツです。特に最近のラグビーはテンポが速く、スピードのある選手がゲームを左右する場面が増えてきました。「あと一歩速ければトライだった」「追いつけたはずの相手に抜かれてしまった」そんな悔しい経験がある選手も多いのではないでしょうか。


では、ラグビーにおいて「走りが速くなる」とどんなプレーが良くなっていくのか? また、そのスピードを身につけるためには、どんなトレーニングが必要なのか? 本記事ではラグビーにおける走力の価値と、それを高めるための具体的な方法について詳しく解説します。


走りが速くなると良くなるラグビープレーとは?


ラグビーのプレーは非常に多岐にわたりますが、走力が直接影響を与えるプレーには以下のようなものがあります。


1. ブレイクスルー(ラインブレイク)


相手ディフェンスラインを突破して一気に前進するブレイクスルーは、ラグビーの華のようなプレー。ここで走りが速ければ、抜け出した後のスピード差で相手を置き去りにし、そのままトライにつなげる可能性が高まります。特にウイングやセンターなどバックスの選手にとっては、「抜けた後に逃げ切れるかどうか」が試される瞬間です。


2. カバーリングとタックル


逆に、ディフェンス面でも走力は重要です。相手がラインブレイクをした際、どれだけ早く追いついてカバーできるか。スピードがあればこそ、「最後の砦」としてタックルに入り、トライを防ぐことができます。これはフルバックやウイングだけでなく、フォワードでも重要な場面があります。


3. サポートプレーとオフロード


ボールキャリアの後ろを走りながらサポートに入るプレーでも、スピードが武器になります。特に相手を引きつけた後のオフロードパス(タックルされながらのパス)を受けるには、タイミングよく一気に加速して差し込む能力が必要です。サポートの「一歩の速さ」がトライを生むかどうかを分けます。


4. キックチェイス


キックを蹴った後に一気に相手にプレッシャーをかけるキックチェイス。これも走力勝負のプレーです。速く走れる選手は、相手のキャッチ後すぐにタックルできる位置まで到達し、ミスを誘発することができます。


ラグビーの走力向上に必要な要素


単に「速く走る」といっても、ラグビーでは陸上短距離のような直線スプリントだけでなく、方向転換、加速、減速、再加速など、複雑な動きが求められます。そこで、走力を構成する要素をいくつかに分けて解説します。


1. 瞬発力(加速力)


ラグビーではスタートからの「最初の5m」が特に重要です。加速力が高ければ、短い距離で一気にスピード差をつけることができます。加速力を高めるためには、股関節まわりの筋力や、爆発的な動きが必要です。


2. 方向転換能力(アジリティ)


ラグビーでは横へのステップや切り返しも多用されます。速く走れても、急な方向転換が苦手では実戦で生きません。アジリティ(俊敏性)を高めることで、ディフェンスを交わしたり、素早くカバーに入ることが可能になります。


3. 反応スピード


ラグビーは状況判断の連続です。「ボールが出た瞬間に走り出す」「味方が抜けた瞬間にサポートに走る」など、判断と動作が同時に求められます。反応スピードは脳と体の連携で磨かれていきます。


4. 継続的なスピード維持(スピード持久力)


一度のダッシュだけで終わらないのがラグビーです。試合中に何度もスプリントを繰り返すには、スピードを持続させる「スピード持久力」が必要です。これがないと、後半に足が止まってしまいプレーの質が落ちてしまいます。


ラグビーの走力を高めるトレーニング方法


では、ラグビーに必要な走力を鍛えるにはどんなトレーニングを取り入れるべきでしょうか。ここでは、特に効果的な5つのトレーニングを紹介します。


1. ヒルスプリント(坂道ダッシュ)


加速力を鍛えるためには坂道ダッシュが非常に有効です。上り坂では地面を強く蹴る感覚が身につき、瞬発力と股関節の爆発力が鍛えられます。10〜30m程度の短い坂を使い、全力で走るトレーニングがおすすめです。


2. アジリティドリル(ラダーやコーンドリル)


ラダーやマーカーを使ったアジリティドリルは、ステップワークや方向転換能力を高めるのに効果的です。特にサイドステップ、クイックターンなど、実戦に即した動きを入れるとプレーに直結します。


3. リアクショントレーニング(反応練習)


例えばコーチの合図でスタートしたり、ランダムに出される指示に反応するトレーニングなどを取り入れることで、実戦に近い判断とスピードが鍛えられます。ボールを使って「見て→判断→走る」のサイクルを作るのが理想です。


4. プライオメトリクストレーニング(跳躍系)


ジャンプやホップ系のトレーニングは、筋肉の爆発力を引き出します。スクワットジャンプやボックスジャンプなどで脚力とパワーを養うことで、スプリントや加速の質が上がります。


5. インターバルスプリント(持久力向上)


20~40mのダッシュを数回繰り返し、短時間の休憩を挟むインターバルトレーニングは、スピード持久力を高めるのに有効です。試合中のスプリント回数に耐えられる体を作るには欠かせません。


まとめ:走りが速いラグビー選手は、どのポジションでも強い


ラグビーにおいて、走りが速くなることはすべてのポジションにおいて大きな武器になります。バックスはトライに直結し、フォワードはカバー力やサポート力を高め、全体のチーム力を押し上げる存在になります。


走力は先天的な要素だけでなく、正しいトレーニングで大きく伸ばすことができます。「速くなること」を目標にした練習を取り入れることで、試合での一歩が変わり、勝敗を分けるプレーができるようになるのです。


ラグビーの走りは、鍛えた分だけ裏切らない。ぜひ、今日から走力アップのトレーニングを始めてみてください。

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