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清水空跳の速さを生んだ“走りの質”― ドリルトレーニングが生んだ高校最速スプリンターの秘密

  • 執筆者の写真: 森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
    森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
  • 2 日前
  • 読了時間: 4分



日本の陸上界に衝撃を与えた高校生スプリンター、清水空跳(しみず そらと)選手。

2024年、100メートルで10秒00という驚異的な記録を打ち立て、その名を一躍全国に広めました。


驚くべきは、その体格。身長164cmと決して大柄ではない清水選手が、

どうして世界レベルのスピードを手にしたのでしょうか。

彼の“速さ”を支えていたのは、意外にも――地道なドリルトレーニングでした。


■ 「走り込みよりも、動きを整える」


清水選手の所属校では、一般的な“量をこなす”タイプの練習ではなく、

一つひとつの動作を丁寧に確認する技術重視のトレーニングが行われています。


「ただ走るだけでは速くならない。

自分の体をどう動かすかを理解して、正しく走ることが大切なんです」

(陸上部指導者コメント/FNN取材より)


走り込みや重いウェイトトレーニングよりも重視しているのが、

ドリルトレーニング(反復動作練習)です。

これは走るための基礎動作――重心の使い方、接地、姿勢、腕振り――を分解して磨く練習。

単純に「速く動かす」よりも「効率的に動く」ことを目指しています。


■ “力任せ”ではなく、“体を連動させる”走り


清水選手の走りをスローモーションで見ると、地面を力で蹴るのではなく、

体全体の流れで前へ進んでいることがわかります。

接地は短く、上半身のブレも少ない。

これはまさに、ドリルトレーニングで培われた「連動の走り」。


走りの専門家によれば、スプリントで速く走るための最大のポイントは

「接地時間の短さ」と「重心の前移動」。

この2つを高いレベルで実現しているのが、清水選手の強みです。


■ 清水空跳を育てた3つのドリル


① 前傾姿勢と重心移動のドリル


壁に向かって立ち、ほんの少し体を前傾させる。

そのまま体重を前へ移すことで、一歩目の出し方や重心の動かし方を感覚的に覚えます。

「蹴る」より「倒れるように進む」イメージが重要。


② ラダー&小ハードル


リズミカルに足を運び、脚の回転スピードと接地位置を正確にする練習。

清水選手はこれをウォーミングアップの一部として毎日実施しており、

「走るリズム感」を身体に染み込ませています。


③ 坂道ダッシュ


上り坂を使って自然に前傾姿勢を作る練習。

地面を強く蹴らなくても、重力に逆らって体を前へ運ぶ感覚がつかめます。

姿勢と接地のバランスを整える実戦的なドリルです。


■ 小柄でも勝てる理由


清水選手の身長は164cm。

それでも10秒00という記録を出せた背景には、

「ストライド(歩幅)」よりも「ピッチ(脚の回転数)」にフォーカスした走りがあります。


ドリルトレーニングによって、脚の回転を無理なく速め、

接地時間を最小限に抑えたことで、推進力を最大化。

筋力に頼らない“軽い走り”を実現しました。

つまり、彼の速さは才能ではなく、動作を磨いた結果なのです。


■ 「考えて走る」ことが速さを生む


清水選手の練習のもう一つの特徴は、

「ただ言われたことをやる」のではなく、自分で考えながら走ること。


フォームを動画で確認し、

「どこで力が逃げているか」「接地のタイミングはどうか」を自分で分析する。

指導者の意図を理解し、自分なりの修正を加える。

この“考える練習”の積み重ねが、速さの根本を支えています。


■ 清水空跳の速さの本質は「動きの質」


清水空跳選手の速さを支えているのは、特別な筋力でも、

天性のスピードセンスでもありません。

地味で地道なドリルトレーニングを通して磨かれた、動きの質です。


10秒00という記録は、その“質”の証。

彼の存在は、

「小柄でも、努力と技術で速くなれる」という事実を、

全国のアスリートたちに示してくれました。


💡まとめ


• 清水空跳の速さはドリルトレーニング重視の練習法によって生まれた

• 「蹴る」より「倒れる」動作で効率的に走る

• 接地の短縮・重心の移動がスピードの鍵

• 小柄でも“動きの質”を磨けば速くなれる



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