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栄養学の嘘、カロリー計算は資本主義が作り出した労働者を働かせて、利益を生うため

  • 執筆者の写真: 森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
    森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
  • 8月17日
  • 読了時間: 5分

好きな物を食べるのが結局は体に一番健康


はじめに


現代人の多くは「健康に良い食事」を求めて、栄養学やカロリー計算に振り回されています。コンビニやスーパーに並ぶ食品には「低カロリー」「高たんぱく」「糖質オフ」といった表示が必ずといってよいほどついており、それらが「正しい選択」であるかのように私たちを導きます。


しかし一方で、「制限ばかりの食事が逆に体を壊しているのではないか?」という疑問も広がっています。実際、世界的に有名な長寿地域(ブルーゾーンなど)の人々はカロリー計算などほとんど気にせず、地元の伝統食を楽しみながら暮らしています。


本稿では、

1. 栄養学とカロリー計算がどのように作られ、広がっていったのか

2. そこに潜む「資本主義的な仕掛け」

3. そして、好きな物を食べることがなぜ健康につながるのか


を掘り下げて解説していきます。


栄養学はどこから生まれたのか


栄養学は「科学的な健康管理法」のように思われがちですが、その歴史は意外に浅いものです。


19世紀の栄養学の誕生


19世紀、化学が発展する中で「人間の体は燃焼装置のようにカロリーを消費している」という考えが広まりました。ドイツのリービッヒがたんぱく質・脂質・炭水化物の三大栄養素を定義し、人間の健康を「物質の摂取量」で説明しようとしました。これが近代栄養学の始まりです。


軍事・労働と栄養学


当時の栄養学は、実は「一般市民の健康のため」ではなく、兵士や工場労働者を効率的に働かせるために利用されました。カロリーという概念も「兵士に最低限必要なエネルギー」を数値化するために導入されたものです。つまり、最初から「生産性を高める」ための学問でした。


カロリー計算という資本主義の仕組み


カロリー計算の普及


20世紀になるとアメリカで「カロリー計算」が家庭にも浸透し始めます。これは栄養士や食品産業が「科学的根拠に基づいた健康管理」を売りにし、消費者に新しい生活スタイルを提案した結果です。


しかしここには資本主義的な仕掛けがありました。

• カロリー表示を義務化すれば、加工食品メーカーは新商品を開発して「低カロリー食」を販売できる。

• 人々が「痩せたい」「健康でいたい」と思えば思うほど、ダイエット食品やサプリが売れる。

• 食事をシンプルに楽しむより、「正しい食べ方」を学ぶ教材や指導サービスが市場になる。


つまり「健康の不安」を利用することで、巨大な産業が動いてきたのです。


栄養学の嘘と限界


もちろん栄養学には役立つ部分もあります。しかし「栄養学が絶対的に正しい」という考え方には多くの問題があります。


1. 個体差を無視している


人間の体は遺伝的にも環境的にも大きな差があります。

• 日本人はアジア人の中でも乳糖不耐症が多く、牛乳が必ずしも「骨に良い」とは限らない。

• 欧米人は肉を分解する酵素が多い人もいるが、日本人は米や野菜中心の消化に適応してきた歴史がある。


それでも栄養学は「万人に共通の基準」を押し付けるため、多くの人に合わない食生活を強いてしまいます。


2. 数値化できない要素を軽視


「カロリー」や「PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物)」では測れない要素も健康に大きな影響を与えます。

• 食べるときの「楽しさ」「安心感」

• 家族や仲間と囲む「食卓の雰囲気」

• 地元の季節に合った食べ物を食べること


これらは数値化できないため、栄養学ではほとんど扱われません。しかし、心身の健康に直結しています。


3. 栄養学は常に変わる


• 昔は「卵はコレステロールが高いから1日1個まで」と言われていたのに、今は「むしろ毎日食べても問題ない」と言われる。

• 「脂質は太る原因」とされていたが、最近は「糖質の方が問題」と方向転換。


このように、栄養学は「最新の研究」でコロコロ変わります。つまり「絶対的な真理」ではなく、その時代の社会背景や産業と結びついた「仮説」にすぎません。


好きな物を食べることが健康につながる理由


では、なぜ「好きな物を食べる」のが結局は健康につながるのでしょうか。


1. ストレスを減らす


食事制限はストレスを生みます。ストレスは自律神経を乱し、ホルモンバランスを崩し、免疫力を下げます。

一方で「美味しい!」と感じて食べるとき、脳内では幸せホルモン(セロトニンやドーパミン)が分泌され、体全体の調子が整いやすくなります。


2. 体の声に耳を傾けられる


人間の体には「足りない栄養素を欲する本能」が備わっています。たとえば夏に塩辛い物を食べたくなるのは、汗で失ったミネラルを補うため。疲れているときに甘い物を欲するのも、脳が糖を必要としているからです。

好きな物を食べるというのは、この「体の自然な欲求」を尊重することでもあります。


3. 食文化と幸福度


長寿地域の人々は「伝統食」を楽しみながら暮らしています。日本の沖縄や地中海地域の食生活は、必ずしも低カロリーではありませんが、幸福度が高く、健康寿命も長い傾向があります。

これは「食を楽しむこと」が心身を健やかに保つ証拠といえるでしょう。


資本主義が生んだ「不安産業」から自由になる


私たちが「糖質はダメ」「カロリーオーバーは危険」と思い込むのは、実は食品産業やメディアによって植え付けられたものです。

• ダイエット市場は数兆円規模。

• サプリメント業界も巨大な利益を生み出している。

• 「健康志向の加工食品」は通常の食品より高値で売れる。


つまり「人々が健康不安を抱えていること」自体が、資本主義にとっては最大の利益源なのです。


この仕組みを理解すれば、「好きな物を食べること」は単なる気まぐれではなく、資本主義の罠から抜け出す行為とも言えます。


まとめ


栄養学やカロリー計算は、元々は兵士や労働者を効率よく働かせるために生まれ、その後は資本主義の中で「健康ビジネス」として拡大してきました。

しかしその根拠は常に変わり、個人差や文化的要素を無視しています。


一方で、「好きな物を美味しく食べること」には科学が測れない力があります。

• ストレスを減らし、幸せホルモンを分泌する

• 体の自然な欲求を尊重する

• 食文化を守り、生活を豊かにする


結局のところ、「好きな物を食べること」こそが、最も自然で、最も健康的な生き方なのかもしれません。



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