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「今年の学級閉鎖が止まらない!増加の背景と家庭・学校が取るべき具体策を総まとめ」

  • 執筆者の写真: 森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
    森 雅昭(かけっこ走り方教室/体操教室枚方市/大阪/京都
  • 2 時間前
  • 読了時間: 3分

今年に入り、全国で学級閉鎖の件数が急激に増えていることが話題になっています。ニュースやSNSでも連日のように「また閉鎖になった」「仕事を急遽休むしかない」という声が相次ぎ、保護者を中心に不安が広がっている状況です。例年なら冬に集中しがちな閉鎖が、今年は秋口からすでに多発。学校現場からも「例年とは様子が違う」という声が聞かれています。


まず、「今年は本当に学級閉鎖が多いのか?」という点ですが、学校の報告数を見ると明らかに増加傾向です。特に都市部では、昨年同時期と比べて10倍以上の閉鎖数が出ている地域もあり、「異例の増え方」と指摘されています。感染者数そのものは必ずしも過去最高というわけではないものの、「少しでも広がる兆候が見えると閉鎖に踏み切る」という判断が増えたことで、結果的に件数が跳ね上がっていると分析されています。


では、なぜ今年はこれほどまでに学級閉鎖が増えるのでしょうか。背景として挙げられる要因はいくつかあります。


ひとつ目は、インフルエンザの流行タイミングが大幅に早まったことです。通常は冬に入ってから本格的に広がりますが、今年は気温の乱高下や気候変動の影響もあり、秋から感染が増え始めました。気温差が大きいと体調を崩しやすく、子どもの免疫力が低下しやすいことが知られています。そのため、一度ウイルスが持ち込まれると、クラス全体に広がりやすい環境ができてしまうのです。


二つ目は、インフルエンザ以外の複数の感染症が同時期に流行していること。新型コロナウイルスやマイコプラズマ肺炎、胃腸炎など、子どもがかかりやすい病気が重なって広がる“多重流行”が今年の特徴です。複数の症状が類似しており、学校側が早めに対応しなければならない状況も閉鎖判断を増やす一因になっています。


三つ目は、保護者のニーズの変化です。共働き家庭が増え、子どもを無理に登校させるケースが減ったことで、学校も「広がる前に止める」方針を取りやすくなりました。以前よりも“安全重視”の判断が優先されるようになり、その影響が閉鎖件数として表れています。


では、増え続ける学級閉鎖に対して、どのような対策が必要なのでしょうか。


まず行政としては、ワクチン接種を早い段階で促す啓発や、学校への換気設備の強化支援が不可欠です。特に教室内はどうしても密になりやすいため、空気清浄機やCO₂センサーの導入は効果的です。また、閉鎖時の子どもの預かり場所に困る家庭が多いことから、地域単位でのサポート体制整備も求められています。


学校が取れる対策としては、朝の体調チェックの徹底、換気の時間・方法の見直し、清掃や消毒の強化がポイントです。また、急な学級閉鎖が発生しても学習が遅れないよう、オンライン授業やプリント配布などの“代替授業の仕組み”を常に準備しておく必要があります。


一方、家庭でできる最も基本的で効果的な対策は、日頃の健康管理と生活リズムの安定です。睡眠不足は免疫低下の大きな原因となるため、早寝早起きを習慣化するだけでも感染リスクは大きく下がります。また、子どもが少しでも体調に違和感を覚えた場合は、無理に登校させずに様子を見る判断が大切です。


今年の学級閉鎖の増加は、単なる流行の問題ではなく、社会全体の環境変化や価値観の変化とも密接に関連しています。これからしばらく続く可能性もあるため、行政・学校・家庭が連携しながら、安心して学べる環境づくりを進めることが求められています。







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